「遠」を含むことわざ
全29件
中らずと雖も遠からず
あたらずといえどもとおからず
ぴったり当たっていないが、ほぼ的中と言えるということ。「中らず」は「当たらず」とも書く。
犬の遠吠え
いぬのとおぼえ
弱い者や臆病な者が、陰で虚勢を張り陰口をたたくことのたとえ。弱い犬は、強い相手に対しては遠くから吠え立てることから。
殷鑑遠からず
いんかんとおからず
戒めとなる失敗の例は、すぐ身近にあるというたとえ。殷の国民が鑑(かがみ)とすべき手本は、遠い時代に求めなくても、前代の夏(か)の滅亡がよい戒めであるという意から。
噂は遠くから
うわさはとおくから
噂は事情を知っている人間からではなく、外部から発生することが多いということ。
遠水近火を救わず
えんすい きんかをすくわず
遠くのものは、急の用には役立たないというたとえ。遠くの水は、近くの火事を消す役には立たないという意から。
遠慮なければ近憂あり
えんりょなければきんゆうあり
遠い将来を見越した考えを持っていないと、必ず目前に心配事が起こるということ。「遠慮」は、先々のことを思慮すること。「近憂」は、間近の憂いごとの意。
遠慮は無沙汰
えんりょはぶさた
遠慮もほどほどにしないと、かえって失礼になるということ。先方の迷惑を考え遠慮して訪問を控えると、ついご無沙汰をすることになり、礼を欠くことになるという意から。「遠慮が無沙汰」ともいう。
遠慮ひだるし伊達寒し
えんりょひだるしだてさむし
遠慮したり、見栄をはったりするのもほどほどにせよということ。「ひだるし」はひもじいの意。食事をすすめられ遠慮して食べないとひもじいし、伊達をして薄着でいると寒い思いをするという意から。
北に近ければ南に遠い
きたにちかければみなみにとおい
一方に都合がよければ、他方には都合が悪いということのたとえ。また、あたりまえであることのたとえ。
敬遠
けいえん
表面は敬うように見せかけて、内心ではうとんじて遠ざけること。また、野球で投手が相手打者との勝負を避け、故意に四球を投げて打たせないこと。
敬して遠ざく
けいしてとおざく
うわべは敬うふりをして、内心はうとんじて近づかないこと。
性相近し習い相遠し
せいあいちかし ならいあいとおし
人が生まれながらに持っている性質にはあまり差はないが、その後の教育や環境で大きな差が出てくるということ。
近道は遠道
ちかみちはとおみち
近道は危険だったり悪路だったりして結局時間がかかることがある。物事も一見回り道のように見えても安全で確実な道を選ぶほうがいいということ。
遠い親戚より近くの他人
とおいしんせきよりちかくのたにん
いざという時には、遠方に住んでいる親戚より近所の他人の方が頼りになるということ。
遠きに行くは必ず近きよりす
とおきにゆくはかならずちかきよりす
物事を行う場合は、順序を踏んで着実に進めなければならないということ。遠くに行く時も近い場所から歩き始めるという意から。
遠きは花の香
とおきははなのか
遠くのものは花の香りのように何でもよく感じられ、近くのものはつまらなく思えるということ。
遠きを知りて近きを知らず
とおきをしりてちかきをしらず
他人のことはよくわかるのに、自分のことはわからないということ。
遠くて近きは男女の仲
とおくてちかきはだんじょのなか
男女の仲は遠く離れているようで、意外に近く、結ばれやすいものであるということ。
遠くなれば薄くなる
とおくなればうすくなる
親しかった者でも、遠ざかればだんだん情が薄れていくということ。
遠くの火事背中の灸
とおくのかじ せなかのきゅう
遠くの大事件より自分に関係する小事のほうが気にかかるというたとえ。
遠くの親類より近くの他人
とおくのしんるいよりちかくのたにん
いざという時には、遠方に住んでいる親戚より近所に住んでいる他人の方が頼りになるということ。
遠ざかるほど思いが募る
とおざかるほどおもいがつのる
人を思う気持ちは、遠く離れたりして会えないほど、強くなるということ。
遠火で手を焙る
とおびでてをあぶる
たいした効果がないことのたとえ。遠く離れた火で手を焙ってもあまり暖かくない意から。
遠道は近道
とおみちはちかみち
危険な近道を行くより、一見遠回りのようでも安全で確実な道を行くほうが早く着く。物事も焦らずじっくり行うほうが早く目的を遂げられるというたとえ。
東に近ければ西に遠い
ひがしにちかければにしにとおい
一方に都合よければ、他方には都合が悪く、どちらにも偏らないようにするのは難しいということのたとえ。また、あたりまえであることのたとえ。
人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し
ひとのいっしょうはおもにをおうてとおきみちをゆくがごとし
人生は長く苦しいものだから、辛抱強く努力を重ねて着実に進んでいかなければならないという教え。徳川家康の遺訓から。
道は邇きに在りて遠きに求む
みちはちかきにありてとおきにもとむ
無駄に高遠なものや難しい理論を求めて、近くの真理を見落としてしまうたとえ。「邇き」は近きの意。真理は近いところにあるのに、わざわざ遠いところにそれを求めるという意から。
夜目遠目笠の内
よめ とおめ かさのうち
夜見るとき、遠くから見るとき、笠に隠れた顔の一部をちらりと見るときは、人の顔が実際より美しく見えるということ。女性について言うことが多い。
留守見舞いは間遠にせよ
るすみまいはまどおにせよ
主人が不在中の家を頻繁に訪れると、あらぬ疑いをかけられるから、ほどほどにしたほうがいいということ。