「時」を含むことわざ
全55件
挨拶は時の氏神
あいさつはときのうじがみ
「挨拶」は仲裁の意味。争い事の時、仲裁をしてくれる人が出たら、ありがたい氏神のようなものだから、その仲裁に従うのがよいということ。
朝顔の花一時
あさがおのはないっとき
物事の盛りが短く、はかないことのたとえ。朝咲いた朝顔の花が昼を待たずにしぼんでしまうことから。
朝の一時は晩の二時に当たる
あさのひとときはばんのふたときにあたる
朝は仕事がはかどるので、なるべく早く起きて働けということ。「一時」は昔の時刻の数え方で、約二時間。「二時」はその倍の約四時間で、朝の仕事は夜の仕事の二倍に相当するという意から。
会った時は笠をぬげ
あったときはかさをぬげ
知り合いに会った時は、まず挨拶をしなさいということ。礼儀の大切さを説いた教え。
あの声で蜥蜴食らうか時鳥
あのこえでとかげくらうかほととぎす
人や物事は、見かけでは判断できないということ。美しい声で鳴く時鳥が蜥蜴を食べることに驚いた、という意味で、江戸時代の俳人、宝井其角の句から。
ある時は米の飯
あるときはこめのめし
あとで困ると思いながらも、余裕のある時は贅沢や浪費をしてしまうということ。米の飯が貴重だった昔、特別な日に腹いっぱい米の飯を食べつくしてしまうことから。
ある時払いの催促なし
あるときばらいのさいそくなし
金の都合がついた時に返せばいい、催促は一切しないという寛大な借金の返済条件をいう言葉。
丑の時参り
うしのときまいり
恨む相手をのろい殺すために丑の刻(午前二時頃)に神社に参詣すること。
往時渺茫としてすべて夢に似たり
おうじびょうぼうとしてすべてゆめににたり
過ぎ去った昔の事はもうはるかかなたの事で、とりとめがなく、まるで夢のように思えるということ。「往時」は過ぎ去った昔のこと。「渺茫」は遠くはるかで果てしないさま。
書き入れ時
かきいれどき
商売が繁盛して儲かる時。帳簿に売り上げを書き入れることが多くなるという意から。
勝つも負けるも時の運
かつもまけるもときのうん
勝ち負けは、その時々の運によるもので、実力だけで決まるものではないということ。多く、勝負に負けた人への慰めの言葉として使われる。「負けるも勝つも時の運」「勝負は時の運」ともいう。
悲しい時は身一つ
かなしいときはみひとつ
困ったり落ちぶれたりすると、他人は当てにならず、頼りになるのは自分だけだということ。「身一つ」は財産もなく自分の体だけという意。
叶わぬ時には親を出せ
かなわぬときにはおやをだせ
言い訳に困った時には、親を引き合いに出すことで口実を作れということ。
叶わぬ時の神頼み
かなわぬときのかみだのみ
普段は信仰心を持たない者が、事が叶わない時だけ、神様に祈って助けてもらおうとすること。
借りる時の地蔵顔返す時の閻魔顔
かりるときのじぞうがお かえすときのえんまがお
お金を借りる時は地蔵菩薩のようにやさしい顔をするが、返す時は閻魔大王のような不機嫌な顔をするということ。
彼も一時此れも一時
かれもいちじ これもいちじ
時とともに、世の中のことは移り変わっていくものである。だから、あの時はあの時、今は今で、あの時と今とを単純に比べることはできないということ。また、栄枯盛衰も一時限りであるということ。「彼」は、あの時の意。
聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥
きくはいっときのはじ きかぬはいっしょうのはじ
知らないことを聞くのはほんの一時の恥で済むが、聞かずに知らないまま過ごすのは一生恥ずかしいということ。
気の利いた化け物は引っ込む時分
きのきいたばけものはひっこむじぶん
長居する客や、なかなか引退せずに長く地位を占めている人を皮肉って言う言葉。気の利いた化け物は引き時を心得ているという意から。「化け物も引っ込む時分」ともいう。
金時の火事見舞い
きんときのかじみまい
飲酒などで真っ赤になった顔のたとえ。「金時」は、源頼光の四天王の一人、坂田金時のこと。赤ら顔の金時が火事見舞いに行くと、ますます赤くなることから。
草木も眠る丑三つ時
くさきもねむるうしみつどき
夜が更けて、すっかり静かになった真夜中のこと。「丑三つ時」は、昔の時刻で牛の刻を四分した三番目の時刻のことで、現在の午前二時から二時半頃。人だけでなく、草木までも眠って静まりかえった真夜中の意から。
苦しい時には親を出せ
くるしいときにはおやをだせ
言い訳に困った時には、親を口実に使うのがいいということ。
苦しい時の神頼み
くるしいときのかみだのみ
信仰心のない者が、苦しい時だけ神に祈って助けてもらおうとすること。
孝行のしたい時分に親はなし
こうこうのしたいじぶんにおやはなし
親が元気な時は、有難みや苦労がわからず、それに気がつく年になった時には、親はもうこの世にいないということ。親が元気なうちに孝行せよという戒め。
孔子も時に遇わず
こうしもときにあわず
どんなに優れた人でも機会に恵まれなければ才能を発揮できずに終わることもあるというたとえ。立派な才能を持っていた孔子も、時勢に乗れず生涯不遇であったという意から。
碁打ちに時なし
ごうちにときなし
碁を打つ者は勝負に夢中になって、時を忘れてしまうということ。
事ある時は仏の足を戴く
ことあるときはほとけのあしをいただく
普段は不信心な人でも、困ったときには仏の足元にひれ伏して救いを求めるというたとえ。
時好に投ずる
じこうにとうずる
時代の風潮に合って、世間にもてはやされること。
地震の時は竹薮に逃げろ
じしんのときはたけやぶににげろ
地震の時は竹やぶが避難場所としてすぐれているということ。竹は根を広く張っているいるため地割れが少なく、竹は倒れにくく、もし倒れても軽いため怪我が少ないことなど、経験からいわれている言葉。
勝負は時の運
しょうぶはときのうん
勝負はその時々の運によるもので、必ずしも実力通りに決まるものではないということ。
銭ある時は鬼をも使う
ぜにあるときはおにをもつかう
金さえあれば、どんな人でも自分の思うままに使えるというたとえ。金があれば、怖い鬼でも意のままに使えるという意から。
仙人の千年蜉蝣の一時
せんにんのせんねん かげろうのいっとき
長い短いの違いはあっても、どちらも一生であることに変わりないことのたとえ。また、同じ一生でも長短の差が大きいことのたとえ。
他人は時の花
たにんはときのはな
季節の花が咲いてすぐ散るように、他人の好意も長続きしないものだから、あまり頼りにしてはいけないという教え。「時の花」は季節に咲く花。
茶腹も一時
ちゃばらもいっとき
わずかなことでも一時しのぎにはなることのたとえ。空腹の時もお茶でしばらくはしのげるということから。
適時の一針は九針の手間を省く
てきじのいっしんはきゅうしんのてまをはぶく
その場で始末を付けておけば、あとで大掛かりな手間をかけずにすむということのたとえ。その時に一針縫っておけば、あとで九針縫う手間を省くことになるという意から。「時を得た一針は九針の手間を省く」ともいう。
時に遇えば鼠も虎になる
ときにあえばねずみもとらになる
時流に乗れば、つまらない者でも出世して権力をふるうようになるというたとえ。
時の氏神
ときのうじがみ
ちょうどよい時期に来て喧嘩の仲裁などをしてくれるありがたい人のこと。
時の花を挿頭にせよ
ときのはなをかざしにせよ
時流に乗って生きるのが、世渡りのこつだということ。「挿頭」は髪や冠に挿す飾り花のことで、その時季に咲く花を飾るのがよいという意から。
時は金なり
ときはかねなり
時間は金銭と同じように貴重なものだから無駄にしてはいけないということ。
時を得た一針は九針の手間を省く
ときをえたいっしんはきゅうしんのてまをはぶく
適時に始末を付けておけば、あとで大掛かりな手間をかけずにすむということのたとえ。その時に一針縫っておけば、あとで九針縫う手間を省くことになるという意から。「適時の一針は九針の手間を省く」ともいう。
ない時の辛抱ある時の倹約
ないときのしんぼう あるときのけんやく
金がない時はじっと辛抱し、金のある時は倹約を心がけよということ。
二八月は船頭のあぐみ時
にはちがつはせんどうのあぐみどき
二月と八月は、海が荒れて舟が出せない日が多いので、船頭も困るということ。
上り一日下り一時
のぼりいちにち くだりいっとき
物事を作り上げるのには多くの時間と労力を要するが、壊すのはたやすいというたとえ。上るのは一日かかる道も下る時はわずかな時間しかかからないという意から。
日陰の豆も時が来ればはぜる
ひかげのまめもときがくればはぜる
人より成長が遅れていても年ごろになれば一人前になるから心配は要らないというたとえ。日陰で育った豆でも時期が来れば自然とさやからはじけ出るという意から。
人の踊る時は踊れ
ひとのおどるときはおどれ
みんなが何かする時は自分も一緒にやるほうがよいということ。
貧乏難儀は時の回り
びんぼうなんぎはときのまわり
貧乏したり苦労したりするのは、時のめぐりあわせにすぎないから悲観することはないということ。
ホメロスすら時に失策を犯す
ほめろすすらときにしっさくをおかす
どんなにその道に抜きんでた人でも、時には失敗することがあるというたとえ。ホメロスのような大詩人でさえ、時にはつまらない作品をを作ることがあるという意から。
まさかの時の友こそ真の友
まさかのときのともこそしんのとも
苦しい状況の時、助けてくれる友こそ本当の友だちだということ。
目に青葉山時鳥。初鰹
めにあおば やまほととぎす。はつがつお
初夏のさわやかな風物を並べたことば。江戸時代の俳人山口素堂の句。
雌鳥につつかれて時をうたう
めんどりにつつかれてときをうたう
夫が妻のいいなりになることのたとえ。雄鶏が雌鳥につつかれて時を告げるという意から。
物には時節
ものにはじせつ
ものごとをするには、それにふさわしい時機があり、それを外すと成功しないということ。
用ある時の地蔵顔用なき時の閻魔顔
ようあるときのじぞうがお ようなきときのえんまがお
人にものを頼む時はお地蔵様のようにやさしいにこにこ顔をするが、用事がない時は閻魔様のように不機嫌な顔つきになるということ。
ローマにいる時はローマの人がするとおりにせよ
ろーまにいるときはろーまのひとがするとおりにせよ
土地によって風俗や習慣が違うから、自分が住む場所のそれに合わせて生活するのが処世の手段だということ。
若い時旅をせねば老いての物語がない
わかいときたびをせねばおいてのものがたりがない
若い時に旅をしておかなければ、年をとってから人に話す話題がないということ。
若い時の苦労は買うてもせよ
わかいときのくろうはこうてもせよ
若い時の苦労は将来役に立つ貴重な経験となるから、自分から進んで苦労するほうがよいということ。
若い時は二度ない
わかいときはにどない
若い時代は二度とやってこないから、何でも思い切ってやってみるのがいいということ。