「立」を含むことわざ

全55件

秋風が立つ
あきかぜがたつ
男女間の愛情がさめるたとえ。「秋」と「飽き」をかけたことば。
商人と屏風は直ぐには立たぬ
あきんどとびょうぶはすぐにはたたぬ
屏風は折り曲げないと立たないように、商売も自分の感情や理屈を曲げて、客の機嫌を損ねないようにしなければ繁盛しないということ。
足もとから鳥が立つ
あしもとからとりがたつ
身近なところで、突然思いもかけないことが起きることのたとえ。また、急に思い立って物事を始めるようす。
あちら立てればこちらが立たぬ
あちらたてればこちらがたたぬ
一方に良いようにすれば、他方には悪く、どちらにも都合の良いようにするのは難しいということ。
石に立つ矢
いしにたつや
一念を込めて事を行えば、できないことはないというたとえ。漢の李広が石を虎と見誤り、一心に集中して矢を射たところ、矢が石に刺さったという故事から。
居仏が立ち仏を使う
いぼとけがたちぼとけをつかう
座っている者が、立っている者に用事を頼むたとえ。「居仏」は、座像の仏のこと。
いらぬ物も三年立てば用に立つ
いらぬものもさんねんたてばようにたつ
今は必要ない物でも、いつか役に立つことがあるので、むやみに捨てないほうがいいということ。今は不用の物でも、三年も取っておけば役に立つ機会があるという意から。
浮き足立つ
うきあしだつ
落ち着きがなくなりそわそわする状態。また、形勢不利のため逃げ腰になるようす。
思い立ったが吉日
おもいたったがきちじつ
何かをしようと思ったら、その日が吉日としてすぐに始めるのがよいということ。「吉日」は暦で縁起がいい日。
鹿島立ち
かしまだち
旅に出ること。門出。昔、防人や武士が旅に出る前、鹿島神宮に道中の無事を祈願したことによるという。
川立ちは川で果てる
かわだちはかわではてる
人は得意なことほど油断して、かえって身を滅ぼすことがあるというたとえ。「川立ち」は、川のほとりで生まれ育った泳ぎ上手な人のこと。
客と白鷺は立ったが見事
きゃくとしらさぎはたったがみごと
客は長居をしないで、早く帰るほうがよいということ。白鷺の美しい立ち姿に掛けていった言葉。
下種の口に戸は立てられぬ
げすのくちにとはたてられぬ
品性の卑しい人間は、人の迷惑など考えず勝手なことをいいふらすが、防ぎようがないということ。
げらげら笑いのどん腹立て
げらげらわらいのどんばらたて
大声で笑っていたかと思うと突然腹を立てる、感情の起伏の激しい人のこと。「どん腹立て」の「どん」は、腹を立てることを強める接頭語。「げたげた笑いのどん腹立て」ともいう。
後悔先に立たず
こうかい さきにたたず
事が済んでしまったあとで後悔しても取り返しがつかない。だから、物事を行う前に十分考えることが大切だということ。
小男の腕立て
こおとこのうでたて
抵抗しようとしても、非力で問題にならないことのたとえ。「腕立て」は、自分の腕力をたのみとして人と争うこと。
先立つ物は金
さきだつものはかね
何をするのにも、まず必要な物は金だということ。
三十にして立つ
さんじゅうにしてたつ
三十歳で自己を確立し独立すること。
白羽の矢が立つ
しらはのやがたつ
多くの人の中から特別に選び出されること。人身御供として選んだ少女の家の屋根に、神が人知れずしるしの白羽の矢を立てたという俗説から。
而立
じりつ
30歳の異称。論語の「三十にして立つ」から。
世間の口に戸は立てられぬ
せけんのくちにとはたてられぬ
世間の噂は防ぎようがないということ。「立てる」は閉めるの意で、「閉てる」とも書く。「人の口に戸は立てられぬ」「開いた口に戸は立てられぬ」ともいう。
銭なしの市立ち
ぜになしのいちだち
方法や手段も考えずに何かをしようとしても、どうにもならないことのたとえ。銭を持たずに市場に行っても、何も買えずにただ立っているだけという意から。
大工の掘っ立て
だいくのほったて
人の世話を焼く人が、忙しくて自分自身のことに手が回らないたとえ。また、人に忠告して自分は実践しないたことのとえ。他人のために立派な家を建てる大工が自分は粗末な掘っ立て小屋に住んでいるという意から。
立ち寄らば大木の陰
たちよらばおおきのかげ
人を頼るなら、社会的に勢力がある人がよいというたとえ。身を寄せるなら、大きな木の下が安全であるという意から。「立ち寄らば大樹の陰」「寄らば大樹の陰」ともいう。
立ち寄らば大樹の陰
たちよらばたいじゅのかげ
人を頼るなら、社会的に大きな力がある人がよいというたとえ。身を寄せるなら、大きな木の下が安全であるという意から。「立ち寄らば大木の陰」「寄らば大樹の陰」ともいう。
立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花
たてばしゃくやく すわればぼたん あるくすがたはゆりのはな
美人の容姿や立ち居ふるまいを形容することば。
爪を立てる所もない
つめをたてるところもない
足の爪先を立てる隙間もないほど込み合っているようす。
鼎立
ていりつ
三者、三つの勢力が互いに向き合って対立すること。鼎(かなえ)は物を煮る大きな銅器のことで、三本の足で立っていることから。
薹が立つ
とうがたつ
人の盛りの時期が過ぎること。蕗など野菜の花軸が伸びて堅くなること。
似合わぬ僧の腕立て
にあわぬそうのうでたて
その人に似合わないことをすることのたとえ。「腕立て」は腕力を誇ることで、僧侶が腕力をふるうのは不似合いであることから。
這えば立て立てば歩めの親心
はえばたて たてばあゆめのおやごころ
子どものすこやかな成長を楽しみに待つ親の気持ちを言ったことば。
馬鹿があればこそ利口が引き立つ
ばかがあればこそりこうがひきたつ
愚かな人間がいて利口な人間が目立つように、世の中は種々雑多な人間で成り立っている。世の中はさまざまな人間が、持ちつ持たれつの関係で生きているということ。
腹立てるより義理立てよ
はらたてるよりぎりたてよ
腹の立つことがあっても、我慢して義理を大切にしたほうが自分のためになるということ。
腹の立つ事は明日言え
はらのたつことはあすいえ
腹が立ってもすぐ口に出さず、一晩じっくり考えてから言うほうが失言せずにすむということ。
腹の立つように家蔵建たぬ
はらのたつようにいえくらたたぬ
世の中には腹が立つことが多いので、腹を立てるのは簡単だが、家や蔵を建てるくらいの金を稼ぐのは簡単にはいかないということ。
腹は立て損喧嘩は仕損
はらはたてぞん けんかはしぞん
腹を立てても、喧嘩をしても自分が損をするだけだから、腹は立てるな、喧嘩はするなということ。
人と屏風は直ぐには立たぬ
ひととびょうぶはすぐにはたたぬ
屏風は折り曲げないと立たないように、人も真っ正直なだけでは世の中を渡っていくことはできないということ。
人の口に戸は立てられぬ
ひとのくちにとはたてられぬ
世間の噂話は止めることができないということ。「立てる」は閉めるの意で、「閉てる」とも書く。「世間の口に戸は立てられぬ」「開いた口に戸は立てられぬ」ともいう。
見つめる鍋は煮立たない
みつめるなべはにたたない
待っている時間は非常に長く感じられるということのたとえ。鍋が煮立つのを見ながら待つと、なかなか煮え立たないという意から。
目くじらを立てる
めくじらをたてる
些細な欠点をむきになって怒ること。「目くじら」は目尻のこと。
物も言いようで角が立つ
ものもいいようでかどがたつ
ものは言い方ひとつで相手の感情をそこなうことがあるから、言葉遣いに気をつけたほうがいいということ。
焼けたあとは立つが死んだあとは立たぬ
やけたあとはたつがしんだあとはたたぬ
火事で焼けても家は立て直せるが、主人が死んだ後の家は存続が困難な場合が多いということ。また、焼けた家は再建できるが、人は死んだらおしまいということ。
夕立は馬の背を分ける
ゆうだちはうまのせをわける
夕立は、馬の片側の背を濡らし、もう片方の背は濡れないというくらい、局地的に降り方をするということ。
夢枕に立つ
ゆめまくらにたつ
夢の中に神仏や死んだ人の霊が現れて、物事を告げ知らせること。「夢枕」は夢を見ている人の枕元。
欲を知らねば身が立たぬ
よくをしらねばみがたたぬ
人並みに欲望がなければ、暮らしていくことはできないということ。
理屈を言えば腹が立つ
りくつをいえばはらがたつ
自分の正当性を主張しても腹が立つばかりだから、理屈にこだわず適当に妥協したほうが得策であるということ。
立錐の余地もない
りっすいのよちもない
人や物ががぎっしりと詰まってまったく余裕がない様子。錐を立てるほどの隙間もない意から。
柳眉を逆立てる
りゅうびをさかだてる
美人が眉をつり上げて怒るようす。「柳眉」は柳の葉のように細い美人の眉。
両方立てれば身が立たぬ
りょうほうたてればみがたたぬ
一方に良いようにすれば、他方が不満に思う。どちらにも都合の良いようにするのは難しく、中に入った自分が苦しい立場に立ち、犠牲になってしまうということ。
両雄並び立たず
りょうゆうならびたたず
同程度の力を持つ二人の英雄は、必ずどちらかが倒れるまで争うので、共存することは出来ないというたとえ。
艪櫂の立たぬ海もなし
ろかいのたたぬうみもなし
どんなに困難なことでも、努力すればなんとかなるものだというたとえ。どんなに広い海でも艪や櫂が使えない海はないから、船を漕いで渡ることができるという意から。
艪も櫂も立たぬ
ろもかいもたたぬ
どうにもしようがない、打つべき手がまったくないことのたとえ。艪も櫂も役に立たず舟を進めることができないという意から。
我が身を立てんとせばまず人を立てよ
わがみをたてんとせばまずひとをたてよ
自分の身を立てたいと望むなら、まず人を引き立てるように心がけよということ。
禍も三年経てば用に立つ
わざわいもさんねんたてばようにたつ
時が経てば、災いが幸いに転じることもある。どんなものでも、役に立たないものはないというたとえ。
笑う顔に矢立たず
わらうかおにやたたず
笑顔で接してくる者には、憎しみも自然に消えるというたとえ。