「下」を含むことわざ
全78件
商い上手の仕入れ下手
あきないじょうずのしいれべた
客に物を売るのはうまいが、仕入れがへたで儲からないということ。
鞍上人なく鞍下馬なし
あんじょうひとなくあんかうまなし
乗り手が巧みに馬を乗り回し、乗り手と馬が一体となって見えるさま。乗り手と馬の呼吸が合い、鞍の上の人と鞍の下の馬が渾然一体となっている意から。
医者上手にかかり下手
いしゃじょうずにかかりべた
物事はうまく行うためには相手を信用しなければならないというたとえ。どんな名医でも、患者が信頼して従わなければ病気を治すことは出来ないという意から。
板子一枚下は地獄
いたごいちまいしたはじごく
船乗りという仕事の危険なことのたとえ。「板子」は和船の底に敷く板。その板の下は、落ちれば死につながる恐ろしい海だということから。
一葉落ちて天下の秋を知る
いちようおちててんかのあきをしる
わずかな前兆を見て、その後の大事を予知するたとえ。
いつも柳の下に泥鰌はいない
いつもやなぎのしたにどじょうはいない
一度うまくいったからといって、いつも同じ方法でうまくいくとはかぎらないということ。柳の下で一度泥鰌を捕まえたからといって、そこでいつも泥鰌を捕まえられるとはかぎらないという意から。
上を下への大騒ぎ
うえをしたへのおおさわぎ
上にあるべきものが下へ、下にあるべきものが上へというような、ごった返した大騒動のこと。
縁の下の力持ち
えんのしたのちからもち
他人のために、人目につかない所で苦労や努力をすること。また、そういう人のたとえ。
大木の下に小木育たず
おおきのしたにおぎそだたず
大きな権力の庇護の下では立派な人間は育ちにくいというたとえ。大きな木の下は採光や風通しも悪く、小さな木が育たないという意から。
大木の下に小木育つ
おおきのしたにおぎそだつ
強大な権力を持つ人物のもとには、その庇護を受けている者がたくさんいることのたとえ。
嬶天下にからっ風
かかあでんかにからっかぜ
上州(群馬県)名物といわれる嬶天下とからっ風の二つを並べて、上州人の気質や風土性を言ったことば。
学者の取った天下なし
がくしゃのとったてんかなし
学者は学問の上で政治を論ずるが、実際は理屈どおりにはいかず、学者に現実の国家を治める能力はないということ。
瓜田に履を納れず李下に冠を正さず
かでんにくつをいれず りかにかんむりをたださず
人から疑われるような行動は避けるべきであるという戒めの言葉。瓜田で靴を履き直そうとすると、瓜を盗もうとしていると間違われる恐れがあり、李(すもも)の木の下で冠をかぶり直せば李を盗もうとしていると疑われる恐れがあるから、すべきではないという意から。「瓜田李下」「李下の冠、瓜田の履」ともいう。
金は天下の回り物
かねはてんかのまわりもの
金は人から人へと渡り回っていくものだから、いつか自分の所にも回ってくるはずだから、今は貧しくてもくよくよするなということ。
竈の下の灰まで
かまどのしたのはいまで
家の中の物、財産すべてということ。かまどの灰にいたるまで残らず全部という意から。
下問を恥じず
かもんをはじず
身分や年齢の低い者に物事を尋ねることを、恥ずかしいとか体裁が悪いと思わず、素直に聞くという姿勢が大切だということ。
聞き上手の話し下手
ききじょうずのはなしべた
人の話を上手に聞く人は、自分が人に話すのは下手だということ。
清水の舞台から飛び下りる
きよみずのぶたいからとびおりる
思い切って決断し、物事を行うことのたとえ。山の斜面にせり出すように造られた、京都の清水寺の舞台から飛び降りるという意から。
口自慢の仕事下手
くちじまんのしごとべた
口は達者だが、仕事はさっぱりできないこと。
下戸と化け物はない
げことばけものはない
世の中に化け物がいないように、まったく酒の飲めない人間はいないということ。
下戸の肴荒らし
げこのさかなあらし
酒の飲めない人が、酒の肴を手当たりしだいに食い荒らすこと。
下戸の建てたる蔵もなし
げこのたてたるくらもなし
酒を飲めない下戸が金を貯めて家を蔵を建てられるわけでもない。財産を残すことと飲酒は関係ないということ。
下戸の手強
げこのてごわ
酒を飲めない下戸は、酒飲みのように簡単にこちらの話しに乗ってこないから、容易に付け入ることが出来ず厄介だということ。
下種の後思案
げすのあとじあん
愚かな者は必要なときは考えが浮かばず、事が終わった後に名案を思いつくということ。「下種の後知恵」ともいう。
下種の一寸のろまの三寸馬鹿の開けっ放し
げすのいっすん のろまのさんずん ばかのあけっぱなし
戸を閉める時に、下種は一寸閉め残し、のろまな者は三寸閉め残し、愚か者は開けっ放しにしてしまう。戸の閉め方で、その人の品性・性格がわかるということ。
下種の勘ぐり
げすのかんぐり
品性の卑しい愚かな人間は、何かにつけて邪推するということ。
下種の口に戸は立てられぬ
げすのくちにとはたてられぬ
品性の卑しい人間は、人の迷惑など考えず勝手なことをいいふらすが、防ぎようがないということ。
下種の逆恨み
げすのさかうらみ
品性の卑しい人間は、人の親切な忠告も悪口と思い、逆に忠告してくれた人を恨むということ。
下種の謗り食い
げすのそしりぐい
品性の卑しい人間は、まずいとけちをつけながらも、意地汚くたくさん食べるということ。「謗り食い」は文句を言いながら食べること。
下駄も阿弥陀も同じ木の切れ
げたもあみだもおなじきのきれ
尊卑の違いはあっても、もとは同じであるというたとえ。また、出発点が同じでも、その人の心がけ次第で後に大きな差が出てくるというたとえ。足で踏まれる下駄も、人から拝まれる阿弥陀の仏像も、もとは同じ木から作られたものだという意から。「下駄も仏も同じ木の切れ」ともいう。
下駄を預ける
げたをあずける
相手に物事の処理や責任などを委ねること。相手に下駄を預けると、自分は歩き回ることができなくなることから。
恋に上下の隔てなし
こいにじょうげのへだてなし
恋愛には身分や地位の上下による分け隔てはないということ。
呉下の阿蒙
ごかのあもう
いつまでたっても昔のままで、少しも進歩のない人のこと。「呉下」は中国の呉地方、「阿」は親しみを表して人名に付ける語。魯粛が呂蒙に再会して、学問の上達の早さに驚き、呉にいた時の阿蒙ではないと言ったという故事から。
五重の塔も下から組む
ごじゅうのとうもしたからくむ
物事はすべて順序よく進めていってこそ、成功するというたとえ。
三尺下がって師の影を踏まず
さんじゃくさがってしのかげをふまず
師につき従う時は、弟子は三尺くらい後ろから歩き、師の影を踏んではいけないということ。弟子は師を敬い礼儀を失わないように心がけるべきであるという戒めの言葉。「七尺去って師の影を踏まず」ともいう。
四十過ぎての道楽と七つ下がって降る雨は止みそうで止まぬ
しじゅうすぎてのどうらくとななつさがってふるあめはやみそうでやまぬ
中年になってから始めた道楽と、七つ下がりに降り出した雨は、なかなかやまないということ。「七つ下がり」は午後四時過ぎのこと。
下地は好きなり御意はよし
したじはすきなりぎょいはよし
もともと好きなところへ、相手から好意をもって勧められ、こんなに都合のいいことはないということ。
下腹に毛がない
したはらにけがない
老獪な人物や腹黒い人物のたとえ。年老いた狼や狸の下腹には毛がないという言い伝えから。
下いびりの上へつらい
しもいびりのかみへつらい
自分より下の者にいばる人間は、上の者には媚びへつらうものだということ。
修身斉家治国平天下
しゅうしんせいかちこくへいてんか
天下を治めるには、まず自分の心と行いを正しくし、次に家庭を整え、次に国家を治めて天下を平和にすべきだということ。
城下の盟
じょうかのちかい
敵に攻め込まれて結ぶ、屈辱的な降伏の約束のこと。敵に首都まで攻撃されて、自分の城のそばで交わす盟約の意から。
上戸に餅下戸に酒
じょうごにもち げこにさけ
見当違いでありがた迷惑であることのたとえ。酒好きに餅、酒の飲めない人に酒を出すということから。
上戸は毒を知らず下戸は薬を知らず
じょうごはどくをしらずげこはくすりをしらず
酒飲みは酒が体に害になることを知らずに飲み過ぎ、酒を飲めない者は酒の効用を知らない。つまり、酒は飲み方しだいで、毒にも薬にもなるということ。
上手は下手の手本下手は上手の手本
じょうずはへたのてほん へたはじょうずのてほん
下手な人が上手な人のやり方を手本にするのは当たり前だが、上手な人も下手な人のやり方が参考になることもあるというたとえ。
上知と下愚とは移らず
じょうちとかぐとはうつらず
生まれつき賢い者、また、生まれつき愚かな者はあとからの教育や環境で変わるものではないということ。「上知」はすぐれた知恵、「下愚」はきわめて愚かなこと。
臍下丹田に力を入れる
せいかたんでんにちからをいれる
「臍下丹田」は臍(へそ)のやや下の腹部のことで、そこに力を入れると健康が得られ勇気がわくととされる。転じて、度胸を据えてどっしり落ち着くことをいう。
声涙倶に下る
せいるい ともにくだる
感情を抑えきれず、涙ながらに語るようす。
千里の行も足下より始まる
せんりのこうもそっかよりはじまる
どんな遠大な計画も身近なことから始まるというたとえ。千里の道のりも足元の第一歩を踏み出すことから始まるという意から。「千里の道も一歩から」ともいう。
糟糠の妻は堂より下さず
そうこうのつまはどうよりくださず
貧しく苦しい時から苦労をともにし長年連れ添った妻は、たとえ自分が出世しても家から追い出すわけにはいかないということ。
杖の下に回る犬は打てぬ
つえのしたにまわるいぬはうてぬ
自分を慕ってくるくるものには残酷な仕打ちはできないということ。追い払おうと振り上げた杖の下に、甘えてじゃれついてくる犬は人情として打つことはできないという意から。
灯台下暗し
とうだい もとくらし
身近なことはかえってわかりにくいたとえ。「灯台」は、燭台のこと。まわりを明るくてらすが燭台のすぐ下は陰になって暗いことから。
塔は下から組め
とうはしたからくめ
高い塔は下から組むように何事も基礎が大事だということ。
桃李もの言わざれども下自ずから蹊を成す
とうりものいわざれどもしたおのずからけいをなす
徳のある人のもとへは、自然に人々が集まることのたとえ。桃や李(すもも)は何も言わないが、花や実に惹かれて人が集まり、木の下には自然に小道ができるという意から。「蹊」は、小道のこと。「成蹊」ともいう。
上り一日下り一時
のぼりいちにち くだりいっとき
物事を作り上げるのには多くの時間と労力を要するが、壊すのはたやすいというたとえ。上るのは一日かかる道も下る時はわずかな時間しかかからないという意から。
上り坂あれば下り坂あり
のぼりざかあればくだりざかあり
人生には、栄える時もあれば衰える時もあるということ。
話上手の聞き下手
はなしじょうずのききべた
話が上手い人は自分の話に夢中になり、相手の話を聞くのが下手なことが多いということ。
話は下で果てる
はなしはしもではてる
雑談は、しているうちにだんだん下品になっていき、最後は性に関する話になっておしまいになるということ。
花の下より鼻の下
はなのしたよりはなのした
花を楽しむより、鼻の下にある口に食べさせることのほうが大事だということ。
下手があるので上手が知れる
へたがあるのでじょうずがしれる
下手な人間がいるからこそ、上手な人間の巧みさがわかるということ。だから世の中には下手な人間も必要であり、どんな人間でもそれなりに役に立つということ。
下手が却って上手
へたがかえってじょうず
下手な人は念入りに仕事をするので、かえって上手な人より立派な仕上がりになることがあるということ。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる
へたなてっぽうもかずうちゃあたる
数多く試みれば、まぐれ当たりで成功することもあるというたとえ。鉄砲を撃つのが下手な者でも、数多く撃てば命中することもあるという意から。
下手の射る矢
へたのいるや
まともな人間は相手にしやすいが、無茶苦茶人間は相手にしにくいということ。下手な者の射る矢はどこへ飛ぶかわからないので避けようがないという意から。「狐が下手の射る矢を恐る」「下手の鉄砲烏が怖じる」ともいう。
下手の考え休むに似たり
へたのかんがえやすむににたり
よい考えも出ないのに、あれこれ考えるのは、時間の無駄だということ。もとは将棋や碁で、下手な人の長考をあざけって言った言葉。「下手の思案は休むに同じ」ともいう。
下手の長糸上手の小糸
へたのちょういと じょうずのこいと
裁縫の下手な人は、針にむやみに長い糸を通して縫いにくくするが、上手な人は必要なだけの糸を使って仕事をしやすくするということ。下手な人ほど無駄なことをし、上手な人は要領よくやるというたとえ。「下手の長糸遣い」ともいう。
下手の道具調べ
へたのどうぐしらべ
下手な者にかぎって、道具にこだわり注文をつけるということ。
下手の長談義
へたのながだんぎ
話の下手な人にかぎって、長々と話をするということ。「下手の長口上」ともいう。上方いろはがるたの一つ。
下手の真ん中上手の縁矢
へたのまんなか じょうずのふちや
物事は、時のはずみで意外な結果になることがあるというたとえ。下手な人が的の真ん中を射抜いたり、上手な人が的を外して矢が縁に当たったりするという意から。
下手の横好き
へたのよこずき
下手なくせに、その事が非常に好きで熱心なこと。「下手の物好き」ともいう。
実るほど頭の下がる稲穂かな
みのるほどあたまのさがるいなほかな
人間は学問や徳が深まると、かえって謙虚になるというたとえ。稲穂は実が入ると重くなり頭を下げることから。「実る稲田は頭垂る」ともいう。
柳の下にいつも泥鰌はいない
やなぎのしたにいつもどじょうはいない
一度うまくいったからといって、いつも同じようにうまくいくとはかぎらないというたとえ。柳の下で一度泥鰌を捕まえたからといって、いつもそこで泥鰌を捕まえられるとはかぎらないという意から。
勇将の下に弱卒なし
ゆうしょうのもとにじゃくそつなし
上に立つ者がすぐれていれば、その部下もまた、すぐれているということ。勇敢な大将の下に、弱い兵士はいないという意から。「強将の下に弱卒なし」ともいう。
李下に冠を正さず
りかにかんむりをたださず
人から疑われるような行動は避けよという戒めの言葉。李(すもも)の木の下で冠をかぶり直せば、李を盗もうとしていると疑われる恐れがあるから、すべきではないという意から。この句の前に「瓜田に履を納れず」とつけていうこともある。
理屈上手の行い下手
りくつじょうずのおこないべた
理屈を言うのは上手だが、いざ実践となるとさっぱりだめなこと。
溜飲が下がる
りゅういんがさがる
不平や不満が消え去り、すっきりした気分になること。「溜飲」は消化不良の時に、胃から突き上げてくる酸っぱい液で、それがなくなるということから。
両方聞いて下知をなせ
りょうほうきいてげちをなせ
争い事に判断を下す時は、両方の言い分を公平に聞いてから判断すべきだということ。「下地」は「げじ」とも言い、指図・命令の意。
輦轂の下
れんこくのもと
皇居のある地のこと。「輦轂」は天子の乗り物のことで、天子の乗る車の下の意から。
若木の下で笠を脱げ
わかぎのしたでかさをぬげ
若木が将来どんな大木に育つのかわからないように、若者も将来どんなに偉くなるかわからないので、ばかにしないで敬意を表して接すべきだということ。
我が事と下り坂に走らぬ者なし
わがこととくだりざかにはしらぬものなし
自分に関することとなれば、下り坂で自然と早足になるように、自ら進んで走りまわるということ。